子宮の異常

形状異常/奇形/前屈/後屈/子宮筋腫/ポリープ/子宮内膜症/内膜不全

受精卵が着床・妊娠し、赤ちゃんの育成を行う大切な場所が子宮です。
また、卵巣とコンビを組んでホルモン物質の分泌や量のコントロールを行っています。そのため、正常に機能するだけでなく赤ちゃんが出産まで育つことのできる環境が整っていることも必要です。
子宮の異常は毎月の月経周期の状態や変化から、自分で気が付く事もあります。早期発見することで治療がスムーズに進むことも多いので、小さな変化も見逃さないようにしましょう。


子宮

形状異常・奇形

子宮は女性がまだお母さんの体内にいるうちに作られます。ミューラー氏管と管の上部はそのままで下部だけが癒着することでて逆三角形の空間をもった子宮ができます。
この発達段階で必要な部分が癒着しなかったり、癒着状態が完全でなかった場合に先天的な形状異常状態となります。
先天的な奇形には、弓状・中壁・双角・単頸双角・重複・単角等の種類があります。
弓状・単角子宮の場合には特に手術の必要はありませんが、その他の奇形では手術によって妊娠しやすい形状にする必要があります。


前屈・後屈

子宮の形状には異常がなくても、体内で傾いてしまっている状態です。
直立して生活していますので、前後左右に傾いているのは珍しくありません。特に女性の1/3くらいの割合で後屈しているのがみられます。
しかし、通常より極端に前屈・後屈が起きていると子宮内膜症が原因で異物な形になったために歪んでしまっている場合もあります。
後屈の中には、炎症や何らかの原因によって周辺器官と癒着していることで不妊の原因となっている場合もあります。


子宮筋腫・ポリープ

日本女性の5人に1人に子宮筋腫が見つかり、その20%は35歳以上です。
大きさは目には見えないほど小さいものから10cm以上と大きいものもありますが、良性の腫瘍なので生命に関わる事はほとんどありません。
特に、粘膜下筋腫(粘膜の内側)や筋層内筋腫(筋肉内部)の場合受精・着床・妊娠に大きな影響を与えてしまい不妊の原因となることが多いようです。
粘膜下筋腫は、強い月経痛や不正出血、貧血などの自覚症状がありますが、自覚症状の出にくい粘膜の外側の腫瘍やポリープも不妊の要因となりえます。


子宮内膜症

内膜組織が子宮以外の場所で増殖してしまっている為、その場所でも子宮と同じようにホルモン物質が分泌されたり月経の様な状態が起こります。
他の場所で増殖した内膜組織は、はがれても排出される出口がない為その周辺にたまってしまいます。
このたまった粘膜や経血は、他の器官や組織と癒着しやすい状態にしてしまいます。癒着によって妊娠しにくい状態になってしまうケースが多いので、早めに治療を行うことが大切です。
極端に重い月経痛・出血過多・ひきつれ感等があったら検査を受けましょう。


内膜不全

子宮内膜は卵巣周期と祖分泌されるホルモン物質と深い関係があります。これは、分泌期不全内膜と呼ばれます。
しかし、卵巣から分泌されるホルモン物質へ上手く反応できない状態になると、排卵期近くなっても内膜の厚さが十分に増殖せず、受精卵が着床しにくくなります。
月経や排卵は一見通常通りに起こっているようにみえますので、なかなか異常に気が付かないことが多い疾患です。



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