精子形成異常

乏精子症/無力精子症/非閉塞性無精子症/濃性液症/性染色体異常

精子自体に異常がみられるものは”形成異常”、造精過程や機能に異常がある場合には”造精機能障害”と分けて呼ばれることもあります。
また、精液を作る前立腺や精嚢腺に何らかの異常があった場合にも、精子の働きを妨げる要因が発生することがあります。これは副性器機能障害と呼ばれています。
造精過程や射精までの間に異常が起きることで、結果的に異常がおきる事があるため、ここでは造成機能障害・副性器機能障害に当たるものも”精子形成異常”としてまとめてあります。


精子形成異常

乏精子症

一定量の性液中に存在している精子の数が極端に少ない状態です。もともと数や量は、性交渉の頻度や射精の回数、体調、ホルモンバランスの乱れなどによって、頻繁に大きく変動します。そのため、”乏精子症”になってしまう原因ははっきりと特定できないことが多くあります。
“乏精子症”であるかどうか判定する為には、数日〜数週間程期間をあけて何度も検査を行う必要があります。検査の結果、1ml中の性液内に精子が5000〜2000万匹以下であると”乏精子症”と判断され、ます。


無力精子症

受精の為に自ら運動能力を備えているはずの精子の運動能力に問題がある状態です。
運動能力には、前進・旋回・振り子といったものがあります。これは、受精能力が維持できる期間中に、子宮の奥にある卵管膨大部へ向かって進んでいき、卵子の膜を超えて受精する為に必要な能力です。
しかし、全体のうち1/2以上にその場でくるくる回って前へ進めなかったり、尾部を動かして高速運動ができない精子が全体の1/4以上あると、”無力精子”と診断されます。
不妊の原因になりますが、顕微鏡を使った検査を行わないとわかりません。


非閉塞性無精子症

射精した性液の中に精子が存在せず、睾丸(精巣)にも造精機能がない状態のタイプを非閉塞性無精子症といいます。同じように射精性液の中に精子がない場合でも、精巣に造精機能がありせいしが存在する場合には、精管障害の閉塞性無精症となります。
非閉塞性の場合、染色体や視床下部に異常がみられるケースや、過去におたふくかぜなどで高熱を出したことがあり、精巣の機能が低下してしまうことなどが原因とされています。また、別の疾患の投薬治療の副作用で一時的に起こっている場合もあります。


濃性液症

射精した性液1ml中に白血球が10万異常見つかる性液の異常です。実際に、かなりどろっとして性液が極端に濃くなっているように見えますが、実際には体内で何らかの炎症がおきたり病原菌が入り込んでいるために白血球が異常に多く含まれている状態です。
精子の生成や能力には問題がなくても、白血球の数が多くなっていることで受精率や着床率が極端に低下してしまいます。抗生物質を使った治療などで改善できる事が多いので、早めに検査を行い治療するようにしましょう。


性染色体異常
(クラインフェルター症候群)

性染色体の構成が通常とは異なる形になっている状態です。正常な男性の性染色体はXYという形をしていますが、クラインフェルター症候群を発症している人はXXYとXが余計についてしまっています。そのため、本人の外生殖器に異常は見られなくても体内で精巣が委縮している場合があり、男性ホルモンが少なく体毛が極端に薄かったり乳房にふくらみがみられるケースもあります。
また、クラインフェルター症候群の他にも一部の性染色体だけに異常がみられるタイプ等、色々な性染色体異常があります。



copyright(c) 不妊治療研究会 All rights reserved.