精子路の異常

精管欠如・欠損/パイプカット/無精子症/通過障害

精子を運ぶための管内で問題が起こると、正常に射精できなくなってしまいます。この異常は精路通過障害といい男性不妊の原因の一つです。
精路通過障害には、生まれつき精子の通り道に異常がみられる先天性のものと、生まれた後に疾患やけが等が原因で精路障害が起こっている後天的なものがあります。
手術によって詰まっている部分や精子が進めなくなっている障害を取り除くことで、射精が可能になる場合もあります。また、射精が困難でも精巣内で正常な精子が作られていれば顕微鏡受精を受けることも可能です。


精子路

精管欠如・欠損

生まれつき体内に精管が存在していない先天性の精管欠如には、左右両方の精管が欠如している場合と、どちらか片方だけが欠損している場合があります。
男性不妊を訴えている人の中で、1〜2%程度で見つかる異常なので、大変珍しいという原因ではありません。
両方が欠如している場合でも、排尿に問題はなく自覚症状もないことから、自分で気が付くというのは困難です。
また、閉塞してから長期間経過していると精巣の機能や能力が著しく低下している事が多い為、妊娠が困難であることも少なくありません。


パイプカット

後天的に精管をカットし、精子が通れなくなるようにする事をパイプカットといいます。
子供を望まないけれど性交渉を行う可能性のある場合や、生殖器系の疾患治療の為に行われることもあります。
一般的には、一度パイプカットを行うと、その後子供を望むのは無理だと思われていたようですが、精管とつなぎ合わせる手術を行ったり、精巣内から直接精子を取り出して顕微鏡受精を行うことができるので、子供を持つことは不可能ではありません。
しかし、これらの治療や手術は、簡単ではなくは大きな負担がかかります。


無精子症
(閉塞無精子症)

精巣内で正常な精子を作る事に問題はなくても、精子が運ばれる精路がふさがっていて通過できず、結果射精しても精液中に精子が認められない状態です。
精管が塞がってしまうのは、両側精巣上体炎・射精管閉塞症・精管欠如といった生殖器の異常の他、小児期両側ヘルニアの治療による手術が原因でなる場合や、全くの原因不明である場合も少なくありません。
また、閉塞性無精子症を引き起こす疾患にyoung症候群という、精巣上体管頭部の突発的閉鎖と慢性副腔炎や慢性気管支炎、気管支拡張を併発する疾患もあります。


通過障害

前立腺炎・副睾丸炎・精嚢炎など、精管もしくは精管とつながっている周辺器官が炎症を起こすことによって閉塞したり精子が通りにくくなります。
炎症を起こす原因は、サイキン・病原菌が侵入して起こるものが一般的です。
精嚢炎は前立腺炎と併発して起こることが多く、前立腺炎を発症すると発熱し、頻尿になります。頻繁になっても排尿痛や排尿困難になるため、日常生活にも支障が出ます。
また、副睾丸炎は精管炎と併発する事が多く、発熱・痛みを伴う自覚症状がありますから閉塞する前に病院へ行きましょう。



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