子宮内膜組織検査・内分泌検査(血液検査)

子宮内膜検査・血液検査などの方法

女性の体内で、受精卵を着床させ発育する為に必要なのが子宮内膜です。この子宮内膜に異常があると、卵子と精子が受精しても妊娠する事ができません。また、子宮内膜を正常に機能させるためのホルモン分泌が正常に行われていなければ、着床率も低下しますし、卵巣で育っている卵子へも影響が出てしまいます。そのために行われるのが、子宮内膜と内分泌系の検査です。
内分泌系のホルモン分泌異常等は血液を調べることでわかりますので、不妊治療中には定期的に何度も行われます。


子宮内膜検査

子宮内膜の発育やホルモンに対する反応具合の他、子宮内膜症などの疾患の有無について、内膜組織を採取して調べます。

検査方法

排卵予定日から5〜6日後にキューレットと呼ばれる器具を使って子宮底部2か所から組織を採取します。採取した組織は染色を行い、標本とすることで内膜の発達度合いやホルモン物質に対する反応状態などを調べる事ができます。また、採取した粘膜組織の状態から、実際には排卵後何日目の組織であるかを判定することができます。
もし、採取した組織が実際には排卵後10日以上経過している状態もしくは排卵直後の状態など、初めに推測した予定日より3日以上ずれがある場合には何らかの異常があると判断されます。

ポイント

子宮内膜組織を採って使うので、痛みを感じる事はほとんどありませんが、組織を少なからず傷つける事になります。そのため、検査後1〜2日後に出血や鈍い痛みを感じることもありますし、普段より雑菌が入り込みやすくなっています。検査後3〜4日後までは性交症や激しい運動、水泳、入浴などは控えた方がよいでしょう。不妊原因を調べているはずなのに、不妊要因を増やすのは望ましくありません。ですからできるだけ日常生活の中でも最低限の事だけを行い、安静にしているのがおすすめです。

内分泌検査・血液検査(血液・膣スメア・尿中ホルモン検査)

子宮内膜を育てたり、卵胞の発育や黄体の形等に必要なホルモン物質が正常に分泌されているかを調べます。ホルモン物質が分泌されるタイミングや量等は膣内細胞・頸管粘液・血中ホルモン・尿中ホルモン・甲状腺機能など様々な検査で調べられます。

血液検査

卵胞期・黄体期それぞれの時期に血液を採取し、分泌されるはずのホルモン物質が正常に分泌されているかを調べます。また、抗精子抗体の有無や排卵障害の原因ともなる甲状腺ホルモンの分泌についても調べます。
卵胞期には卵胞刺激ホルモン(FSH)・黄体刺激ホルモン(LH)の分泌量を測定することで、正常に卵巣が機能しているかが解ります。
黄体期にはプロゲステロン・エストロゲンについて調べます。この2つは特に子宮内膜の発達や増殖、着床に深い関係があります。

ホルモン負荷の検査(LH-RH)

血液検査を行う時には、無排卵や未熟卵胞、無月経などといった内分泌系の異常で起こる不妊原因があるかどうかを調べるためのLH-RHという検査も行います。
この検査は採血後LHの分泌を促す作用のある黄体化刺激ホルモン分泌ホルモン(LH-RH)を注射します。注射後、15分後と30分後にそれぞれ採血を行い、LH-RHに対するFSHとLHの血中濃度を測定します。
FSHとLHの血中濃度が正常な範囲でない場合には、内分泌系の異常が無排卵等の原因となっている可能性が高いと考えられます。


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