卵管疎通検査

子宮卵管造影法/卵管通気検査/卵管通水検査/通色素検査など

女性の不妊原因の中で最も多くみられるのが、卵管に起こる異常です。
卵管は卵子と精子の通り道であり、受精の場であり、受精卵の通り道でもあるという大切なでデリケートな器官です。デリケートなだけに、異常や問題が起こりやすい場所でもありますので、卵管内に問題が起きていないかを調べる卵管疎通検査は不妊治療にはかかせません。
また、この検査自体が卵管内の問題点を改善する事も多いので、すぐ後に自然妊娠するケースも多くみられます。


卵管疎通検査でわかる事

不妊原因となる卵管障害

卵管の通りが悪くなることで、卵子・精子・受精卵がスムーズに移動できなくなれば受精も着床も難しくなります。そのため、卵管疎通検査では不妊原因となる以下のような卵管障害と卵管とつながっている子宮の異常を知ることができます。

卵管の異常

  • 閉塞
  • 水腫
  • 癒着(内腔・周変組織など)
  • 子宮筋腫卵管嚢腫等のよる卵管の延長

子宮の異常

  • 変形・奇形(双角・単角・九状など)
  • 発育障害
  • 子宮内膜症・ポリープ・筋腫
  • 子宮内腔癒着

など

検査前後の注意点

卵管の通りを確認する為に行われるものなので、検査前日は避けます。また、月経終了後から排卵までの期間でしか行えない為、数か月管基礎体温を記録し排卵日を予測して検査の予約を取るようにしましょう。
終了後は、卵管の通りが良くなっていて自然妊娠する可能性も高くなります。そのため、特に問題がなければ、性交渉を行ってみるのもよいでしょう。卵管の通りが良くなっている期間はその時だけではないので、卵管疎通検査のあと2〜4ヶ月は治療をお休みしてタイミング療法を行う人も多くいます。

検査の種類と特徴

子宮卵管造影法(HGS)

造影剤を使って、卵管に癒着や閉塞、水腫等の異常が起きていないかを調べる為に行われます。この癒着があった場合でも場合によってはこの検査をすることで状態が改善される事があります。

検査方法

月経終了後から排卵までの低体温期に行われます。
子宮口より造影剤5〜10mlを注入しながらテレビレントゲンで造影剤が卵管を進んでいく状態を確認します。使用する造影剤には、油性・水生があり、過去の既往症や病歴によって卵管の通りが悪くなっている事が予測された場合には水生タイプを使います。
また、造影剤注入後と24時間後にレントゲン撮影を行い、造影剤の変化から卵管の状態を確認します。

ポイント

この検査を行った後、出血・発熱する事があります。特に水生の造影剤を使用した場合には、38〜39度の高熱が出る事もあります。発熱する事は珍しくないのですが、検査後に卵管の炎症を起こさないように、3〜4日は安静にしていることが大切です。

卵管通気検査

炭酸ガスを使って卵管の通り具合に異常がないかを調べます。造影剤を使った検査より短い時間で行うことが可能です。

検査方法

子宮口〜炭酸ガスを一定の圧力で子宮・卵管へ送り込み圧力の変化をグラフにします。子宮や卵管が正常な場合のガスの圧力変化のグラフと比べることで、閉塞や癒着、変形等が起こっている部分がないかを知ることができます。
閉塞部分があれば注入器の圧力上限(200mmg/Hg)を振り切ってしまうこともあります。

ポイント

検査後に出血・発熱が起こることはあまりありませんが、頭痛や肩こり、下腹部の張りを感じる事が多くあります。1〜2日で収まるので、無理をせずに安静にしていましょう。
また、気体が通過することで、卵管内に異物が詰まっていたり癒着していたり、せまくなっていた部分の通りが良くなります。

卵管通水検査・通色素検査

生理食塩水や蒸留水を使って卵管疎通を調べます。この生理食塩水や蒸留水に色素で色を付けたものを使うと通色素法といいます。

検査方法

子宮口から注入された色素食塩水(もしくは蒸留水)は、卵管を通過すれば腹膜から吸収されて腎臓〜膀胱〜尿へと排出されます。そのため、色素つけた場合、検査後に尿を調べて着色しているかどうかで疎通を確認します。
着色していない場合には、一定の圧力で送り込んだ蒸留水・生理食塩水の圧力変化で卵管の状態を調べます。

ポイント

造影検査や通気検査と違い、左右どちらかだけに異常があった場合に見つけにくく、左右で違う異常があった場合もわかりにくいのが特徴です。
そのため、他の検査を併用して行う必要が多いようです。


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