精液検査

精子検査の方法と数値の説明

男性の不妊検査の中で最も重要な検査です。
精液を調べることで精子の問題点だけではなく、精巣・精管・前立腺・精嚢腺・副睾丸などといった男性生殖器の異常や問題要素を見つけるきっかけにもなるからです。
男性の生殖機能に異常が起きても、自覚症状が現れなかったり程度が低いことも多いので、自分では気が付かないうちに異常が起きてそれを長期間放置してしまっているケースも少なくありません。それが不妊の原因になってしまっていることも多いので、検査だけでも早めに受けておくことをお勧めします。


一般的な精子検査でわかる事

採取した精液の全量を計量器で計測します。精液の量は個人差が大きく、年齢や健康状態、生活習慣によってもかなり変化します。そのため、あまりにも少なすぎる、1.0ml以下の場合には前立腺もしくは精嚢腺の異常があると考えられますが、多い分にはあまり異常とは考えません。

比重

正常な受精機能・運動能力を持った精子を含む精液の比重は1000前後です。そのため、この比重から極端に少ない場合には精子の数や質も低いと考えられますし、逆に比重が高すぎる場合には濃精子症の可能性も考えられます。

濃度

1mml中の精液に、精子が4000万〜5000万匹以上確認できれば、精子濃度は正常と考えられます。しかし、4000万〜2000万以下の場合には精子減少症の可能性もあり、受精率は低くなると考えられます。全く精子が確認できなければ無精子症と診断され、原因が精巣にあるのか精管にあるのかで今後の対応が変わります。また、自然妊娠は、精子濃度が3000万以上ないと難しいと考えられています。

酸性度(pH)

女性の膣内は、排卵が近くなると中性〜弱アルカリ性の粘液になって精子の運動を助けます。通常精液は弱アルカリ性ですが、酸性度合いが高くなると、自分の精液で精子の活動を妨げている状態であるとわかります。そのため、前立腺や精嚢腺に異常があると考えられます。

運動率

動かない精子が精子中に多く含まれていれば、卵子まで自力でたどり着くことはできませんので受精率も低下します。正常であれば全体の60%以上が正常な運動能力がありますが、それ以下だと精子無力症の可能性もあります。

奇形率

頭部に異常や奇形がみられる精子が、全体の精子のうちどのくらいの割合で含まれているかで、受精率や着床率が変わります。正常範囲とされるのは全体の15%未満の割合で、それ以上異常な精子が含まれていると造精機能の低下や障害が考えられます。

検査の方法

採取

滅菌された専用のケースに、精液を採取します。
採取は病院内で行う場合と自宅で行って病院へ持ってくる場合があり、都合や状態に合わせて選ぶことも可能です。採取後2時間以内に検査を始める必要があるので、自宅の場合には来院する時間の2時間前までには採取する必要があります。
初めの一般精液検査では、自分の精液を自分で採取しなければいけないため、強い抵抗感がある人も多いようです。しかし、男性不妊治療も進んでいますから、プライバシーは守られていますし、様々な配慮がされています。

検査方法

精液は、前立腺・精嚢腺から分泌される精漿が混ざっていて、独特のにおいと粘り気を持っています。射精された直後の精液は、粘度の高い状態になっていますが、これは30分〜1時間程度置いておくと分解してさらさらの水様性になります。水様性になった精液は適温を保った状態で、全体の量・比重・濃度・酸性度・比重・運動率や奇形率等の測定が行われます。


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